カーテン選びのコツ

『百聞は一見に如かず』とはこういう事かも オーダーカーテン専門店はこう考えている

2024年 4月 28日 日曜日

愛知県北名古屋市のカーテンランドaichi斉藤です。

今日はオーダーカーテン専門店の考え方をお話します。窓のサイズやセレクトされるカーテン生地も様々ありますので今回のお話がすべての方に当てはまるかと言われるとそうでは無いかもしれませんがご参考にしていただけると幸いです。

窓の幅が約1200mmと約1600mmの2窓あるお部屋に150cm幅の生地をセレクトしていただきました。↓下の画像が取り付け後の施工写真です。

レール長さ1320mmと1775mmの窓のカーテン

各窓の仕上がりサイズを計算して150cmの生地で製作できる金額を国内メーカーのカタログ等で確認をすると、2倍ヒダ3ツ山で製作できるのは、小さい方の窓は2巾使い(仕上がり幅 ~150cmまで)で製作ができて大きい方は3巾使い(152cm~224cm)となっています。

確かにメーカーのカタログに記載がありますので製作はできるのですが、これがベストかと言われるとそうではないのです。

今回の場合、カーテンのサイズは小さい窓で幅1400mm、大きい窓では幅1840mmにしています。小さい窓は2巾で製作可能な最大幅1500mmに近いサイズとなり、大きい方はゆとりをもって3ツ山の製作ができます。この時に何が起こるかというと、大きい窓はしっかりとヒダ山高さがあり、ヒダ山間隔も適切な2倍ヒダで製作ができるのに対して、小さい窓はヒダ山高がかなり低く、つまめる山数も限られるため、ヒダ山間隔が広くなるのです。

数字で表すと
大きい窓の方が、山数片側9個、山間隔は115mm、ヒダ山高さは約25mm
小さい窓の方が、山数片側6個しか取れず、山間隔は140mm、ヒダ山高さは約20mm
となります。

個々で見ると全く問題が無いオーダーカーテンでも、一緒のお部屋で合わせるとなるとベストとは言えなくなるのです。

対策方法としては、小さい窓も3巾使いにして山数片側7個、山間隔約116mm、ヒダ山高さを約25mmとなるように生地を落として、2窓とも3ツ山で同じ見た目に仕上げる方法があります。

もう一つの対策方法は、今回のように窓が同じ壁面でない場合におすすめする方法で、小さい窓を2巾使いのままで2ツ山にし、山数片側7個、山間隔約116mm、ヒダ山高さを約24mm~25mmとする方法です。

『3ツ山と2ツ山を同じ部屋に!?』となりますよね?でも今回の条件の場合、小さい窓を2巾使いで製作するのであれば同じ3ツ山とするより、小さい窓は2ツ山にする方が違和感を感じにくいと思います。

長文になってしまいましたが、これがとっても分かりにくく、伝わりにくいのです。

今回のお客様は2ツ山と3ツ山になるよりは・・・と小さい窓も3巾使いで3ツ山で統一する御見積りとなっていたのですが、最後の最後に大逆転。なぜか?

なんと、実は現在のお住まいのカーテンが同じような条件で3ツ山と2ツ山で製作されていたことが判明。『初めて気付いた!』とおっしゃられて小さい窓は2ツ山での製作となりました。

『百聞は一見に如かず』とはこういう事かも・・・ でも伝わって良かった~

あらためて今回納めさせていただいたカーテン ↓3ツ山

2倍ヒダ3ツ山のカーテン

↓2ツ山

2巾全巾使いした2ツ山のカーテン

近くで見ると違うことはすぐにわかりますが、同時に見るとこんな感じ↓

2ツ山と3ツ山のカーテンがあるお部屋

最後にもう一度ひきで全体を見るとこんな感じ↓

レール長さ1320mmと1775mmの窓のカーテン

どうです?なんとなくお客様が今までのカーテンで違うことに気が付かなかったのも分かっていただけると思います。

ということで、オーダー専門店は『小さい方はギリギリ2巾で作れそうで良かった~』と考えることは無く、『この時はどのように作ったら一番キレイに感じてもらえるか』を中心に考えます。

そのマインドを持つのと持たないのでは、たとえサイズや生地が同じカーテンだとしても仕上がりに大きな差が出ると思っています。

それではまた。

その他の施工実例集はこちら→→【WORKS(施工事例)】

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イエローの壁紙にリフォームをされたダイニングキッチンにPIENI UNIKKO 2をシェードスタイルで納めました。

2024年 4月 10日 水曜日

愛知県北名古屋市のカーテンランドaichi斉藤です。

今日ご紹介するのはダイニングキッチンをプチリフォームされたお客様の施工実例です。掃出窓には窓枠内にロールスクリーンが取り付けされていました。

ロールスクリーンからプレーンシェードの施工実例ビフォー

新しく取り付けするスタイルも上下に開閉ができるものがご要望で、マリメッコのピエニウニッコをシェードスタイルで取り付けをしました。

リフォームでこだわられたイエローの壁紙。この壁紙に合わせてピエニウニッコのベージュをセレクトされています。

イエローの壁紙とマリメッコのピエニウニッコベージュ

↓全体を見るとこんな感じ。中央で巾継ぎをして製作をしています。

マリメッコ ピエニウニッコ プレーンシェード施工実例

マリメッコがお好きな方はもしかすると知っているかもしれませんが、マリメッコのほとんどの生地が巾継ぎで柄合わせができません。こちらのピエニウニッコⅡも通常巾継ぎで柄は合いません。

↓ピエニウニッコの生地の両端を合わせてみるとこんな感じになります。生地端では柄が合うようにはなっていないんです。

ピエニウニッコの両端の柄位置

↓実際に生地を継いだ時のようにしてみるとこんな感じ。

ピエニウニッコを端で巾継ぎをした時のイメージ

柄は合っていませんが、なぜかこれはこれでアリと感じられてしまうマリメッコの魅力、不思議です。なのでカーテンなどでは全然この方法で継いでも問題無しなんですが、今回は平面のシェードです。つながりある一枚の絵のように見せたいので、同じような柄の配列の位置同士で生地をカットして巾継ぎをしています。

ピエニウニッコを巾継ぎ目で柄合わせをする

生地なので完全にピッタリ合うというわけではありませんが、柄のつながりは感じられるようになります。

↓最後にもう一度全体写真。

マリメッコ ピエニウニッコ プレーンシェード施工実例

カーテンの時は必要となる生地量が増えてしまい変に金額が上がりすぎてしまうこともあるため柄合わせをさせていただくことは少ないですが、シェードで必要な生地量が増えない範囲であれば、このように製作するほうがキレイかなと思っています。

それではまた。

その他の施工実例集はこちら→→【WORKS(施工事例)】

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ニチベイのバーチカルブラインド シングルミニマルウエイトで2台割りの中央スラット重なりを合わせた方法

2022年 5月 21日 土曜日

愛知県北名古屋市のカーテンランドです。

ニチベイのバーチカルブラインド 100mmには3パターンあります。シングルスタイルにある「標準ウエイト」は国内メーカーの一般的な仕様です。ルーバー幅を33mm前後にしてスラット下部のスペーサーコードを無くした「モアラップスタイル」今回はスペーサーコードがないメリットはそのままにルーバーの重なり幅を20mm前後とモアラップスタイルよりも浅くした「ミニマルウエイト」があります。

バーチカルブラインド 裾の仕様説明

シングルスタイルの「ミニマルウエイト」が一番新しく生まれた仕様なので、知らない方もいらっしゃるかもしれませんが、今までもバーチカルブラインドとモアラップスタイルのいいとこ取りした様な仕様なのでスペーサーコード無しをご希望のお客様にはお勧めなんです。

マンションのリビング大開口はバーチカルブラインドが映えますよね~

ホワイトのウッドブラインドとホワイトのバーチカルブラインドの施工事例

マンションの大開口にバーチカルブラインドを取付けする方法としては、現在はレールジョイントタイプというものがあります。

バーチカルブラインド レールジョイント仕様

詳しい方はお気付きかと思いますが、ニチベイさんのレールジョイントタイプはスラットの調光操作が片側での操作となります。これは一度に調光操作ができるメリットにもなりますが、広い窓の半分だけ閉めたりしたい場合にはおすすめできません。

その場合には、2台のバーチカルブラインドを横並びさせて連窓仕様で取付けをすることになります。

バーチカルブラインド連窓仕様の資料

今回はお客様にご説明のうえ、右半分、左半分をそれぞれ調光・開閉操作ができる2台横並び連窓仕様で取付けをしました。

連窓仕様はその名の通り連なるわけで、2台を突き合わせた部分のスラットの重なりも同じように見える仕様なのです。

しかし

バーチカルブラインド連窓仕様の資料2

だいぶ詳しい方はご存知かと思いますが、実はニチベイさんの連窓仕様には2台突き合わせた時のルーバー重なりが10mmか30mmのどちらかしか無いのです。

シングルスタイル(標準ウエイト or ミニマルウエイト)は10mmモアラップスタイルは30mmとなっています。シングルスタイル ミニマルウエイトはスラットの重なり幅は20mm前後なのですが突き合わせた部分だけ10mmとなるのです。

ここからが本題。結論から言いますとコーナー窓仕様を使いました。

バーチカルブラインド コーナー窓仕様
バーチカルブラインド コーナー窓仕様の施工写真

今回は片側一台のサイズが3000mm以下なのでスラットが飛び出る寸法が17mmとなります。お客様への説明図はコチラ↓

バーチカルブラインドお客様への説明資料

カーテンBOXがあるのでレールが少し離れても気になりにくいため、スラットの重なり幅を合わせることを優先した取付け方法とさせていただきました。実際の取付け写真がコチラ↓

バーチカルブラインド シングルスタイル ミニマルウエイト コーナー窓仕様での突き合せ

全体を正面から見るとこんな感じ。

2台並びで取付けした突き合せ部分の重なりを揃える

片側半分だけ調光操作もできます。

並びで取付けしたバーチカルブラインドの片側だけ開ける

シングルスタイル ミニマルウエイトで、連窓仕様っぽくスラットの重なり幅が同じように見えながら、半分の片側だけ調光操作も実現した施工事例でした~

ホワイトのウッドブラインドとホワイトのバーチカルブラインドの施工事例

それではまた。

≪その他の施工事例はこちら≫

過去の施工事例

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